【創価の哲学】なぜ人に伝えないといけないのか。〔#200〕

なぜ折伏するのか。
200記事突破記念。いつもありがとう。


世の中、分からないことはどんどん複雑になっていくものですが、

あえてシンプルに捉えようとすると物事がすっきりとみえてくることが多いですね。

私は難解な言葉が頭に入ってこないので、せっかくの御書が時として宝の持ち腐れと化してしまうのは非常にもったいなく、申し訳なく思うのです。

ただ、法華経もそうですが、大聖人しかり、全部を理解してから人に伝えなさいとは言っていませんね。笑。

そしてそもそも、なぜ人に伝えなきゃいけないのでしょうか。

すべてを善のリズムにのせることができるこの法を人に伝えようとするエネルギーの中に仏が潜んでいるということは、法華経のところで一緒に勉強しましたね。

法を「持つ」ということは「伝える」ことと同義語だからです。

宝塔が地から湧き出てきたのはどんな場面でしたか?

それは、仏が衆生に法を説いている最中です。そして、法を説くところどこでもその塔は出現し、説く仏を讃嘆すると多宝如来は誓願していました。

だから、法は、法を伝える人のエネルギーが必要なのです。

頭で理解することとは違います。

十四文字すら暗唱できなかった修利槃特(すりはんどく)さんも仏になったんだよと大聖人が言っています。竜女だって8歳の子供です。頭の良さでは誰にも勝てない智慧第一の舎利弗でさえ、この竜女にぐうの音もでないほ簡単に打ち負かされていました。

頭の理解で仏になるわけではないことがわかります。

この言葉、あの用語を知っているから、あるいは知らないからというだけで、本当の「信」をはかることはできません。

知るのは、「信」を深めるから良しとなっているだけです。

知ったことを、どう自分の人生で展開するのかを見ればいいのです。

これも単純なことです。

池田先生がなぜ「人間革命」でいろんな人の人間革命をする姿を書き続けたのかの答えがここにあります。

現実生活でどう展開していけばいいのか。

法華経では、いつの時代に登場する仏も、もつ法は同じなんですよとあります。

法が同じで、法を説く命そのものが仏なのだとすれば、「あなたの命で」という条件の中でどう仏を出すかというところこそが大切だからです。

このぐらいシンプルに定義をそぎ落とせば、自分がどうしていくことがいいのかが自ずと見えてきます。


今回はせっかくですから、こんな素敵なメッセージを皆様にご紹介したいと思います。

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一行でも一節でもいい。日々の生活と広布の戦いの中で、御書を拝していくことだ。
It's important to read Nichiren's writings each dayーeven if just a sentence or a paragraphーmaking it part of your daily life and activities for kosen-rufu.

御書を「わかろう、わかりたい」と一生懸命、努力することだ。
Do your best to study and understand the Daishonin's messsege.

真剣であれば、毛穴からでも入っていく。
If you apply yourself earnestly, you'll be able to absorb the meaning of his words into your life, as if by osmosis.

戸田先生は「一行一行、御書を拝しながら、『その通りです。まったく、その通りです』と深く拝読していくんだ」と言われていた。
My mentor, Mr.Toda, said, "You should read each line of Nichiren's writings with a deep personal conviction in its truth"

頭でわかるのと、信心でわかるのとは違う。
There is a difference between understanding something intellectually and understanding it on the level of faith.

自らの身に当ててみて、「ああ、このことだったのか」と、わかる時が必ず来るのだ。
if you apply the Daishonin's words to your own life, the time is certain to come when you can say, "Ah, that's what he's talking about!" and you will fully grasp his meaning.

引用元:
(日本語)『勝利の人間学』/第4回 学会は永遠に御書根本 
(英語)『Stand up for hope and respect!』/chapter4 "Nichiren's writings are the eternal foundation of the SGI"

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どうでしたか?

素晴らしいメッセージですね。

日本語の引用元は『勝利の人間学』という創価新報で連載されていたものです。

あまり知られていないことかもしれませんが、

実は、今年行われたアメリカの「5万人の青年文化祭」での記念品の一つとして配られたのがこの『勝利の人間学』の英語版です。

英語のタイトルがオリジナルと違うので気が付く方は少ないかもしれませんね。

これを発見したのは偶然なのでビックリなのですが、たまたま『勝利の人間学』からこの一節を皆さんにご紹介したいと思って英訳を調べたら、なんと今年の文化祭で渡されてた本ということが判明。

まあ、これはなんということでしょう。

そしてアメリカSGIはこの歴史に残る青年文化祭で、なぜこの本を選び、若き青年部に贈ったのでしょうか。

英語の本には、サブタイトルがついています。

"Essentials of the soka gakkai sprit"

学会スピリットのEssentialがつまったものだそうです。

Essentialとは、辞書には「必須の」とか「必要不可欠の」とか、非常に重要なところを指しますので、

学会スピリットの核となっているものはどういうものなのか、ということが書かれていますよというニュアンスになります。


仏法を実践するってどういうことなのか。

自分の人生と共に、自分の人生の根底に仏法がある。自分の人生で仏法を展開していくという超基本中の基本スタイルを励ましというリボンを添えて、若きアメリカ青年部に贈ったということですね。

このバトンを次に生きる人たちへと託します。


なかなか人にうまく話せないという方には、こんな温かい励ましが。

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人前で話すのが苦手という人もいるだろう。でも、無理をして、言葉巧みに、うまく話そうとする必要はない。
Some of you may have a hard time speaking in front of others, but there's no need to feel compelled to sound clever or eloquent.

御書には「言(ことば)と云(い)うは心の思いを響かして声を顕す」(563㌻、「三世諸仏総勘文教相廃立」)と仰せである。
Nichiren writes, "Words echo the thoughts of the mind and find expression through the voice" (WND-2, 843).

大事なことは、相手に伝えたい「心の思い」を、誠心誠意、響かせていくことだ。
The important thing is to convey your thoughts with sincerity in a way that truly resonates in your listener's hearts.

気取りなどいらない。ありのままでいい。自分らしく誠実に、広布への大情熱を語る。飾らず率直に、自らの体験を語るのだ。
There's no need to put on airsーjust be who you are. Convey your passion for kosen-rufu in your own way, honestly and sincerely. Share your personal experiences in faith in a straightforward way.

そして皆の心を軽くし、勇気を贈るのだ。
Strive to lighten the members' hearts and impact courage.

「それなら、自分にもできる」と思えれば、一人一人が自信を持って力を発揮できる。
If members feel "I could do that too!" they will be able to fully demonstrate their abilities with confidence.

引用元:
(日本語)『勝利の人間学』/第19回 皆が元気に! 一歩前進の会合を
(英語)『Stand up for hope and respect!』/chapter19 "Let's hold meetings that inspire everyone"



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ほら、やっぱり「信」がものをいいますね。伝えようとする心に仏が姿を現すというのはそういうことです。

ちょっと長くなってしまいましたね。

どうか、寒くなっていますので、お身体には十分お気を付けください。

よいお年を!



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