きびしきなり三千羅列なり 〔#232〕

自分の命のフィルター


御書には、生命というものは、「きびしきなり三千羅列なり(714㌻)」と仰せであります。
In The Record of the Orally Transmitted Teachings, Nichiren Daishonin describes the workings of life as being “strict [without a single exception],” adding that the three thousand realms, every single one of them, exist in our lives. 

誰人たりとも、汝自身を貫く、この峻厳なる因果の理法から、逃れることは絶対にできない。
None of us can escape the strict law of cause and effect operating in our lives.  


これが、道理であります。
That is a fact.


この一生において、自分は何を行い、何を語り、何を思ってきたか。その身口意の三業にわたる、総決算によって、三世永遠の生命の軌道が決まっていく。
The cumulative tally of our deeds, words and thoughts in this lifetime—the three categories of action—determines the course or trajectory of our lives throughout the three existences of past, present and future.


だからこそ、日蓮大聖人は、広宣流布のために、祈り、語り、動く、その一切が、わが一念に功徳善根となって納まる、と教えられているのであります。

That is why Nichiren Daishonin teaches that all of our efforts for kosen-rufu—chanting daimoku, talking to others about Buddhism and taking action for others’ happiness—create good causes and benefit in our lives. 

◎岩手県総会へのメッセージから     (1996年9月18日「聖教新聞」掲載)
From a message sent to the Iwate Prefecture General Meeting, September 16, 1996. 


みなさん、こんにちは。


今回は、自分の「やってきたこと」、「言ってきたこと」、「思ってきたこと」は消えずに積まれていくよというお話です。


これは「やってきたこと」という過去の話だけではなく、これから積んでいくものにも関わってきます。


例えば、自分がうっかり口にしてしまう言葉や、とっさに取る行動は、自分の無意識なところも関係してくる部分でもありますが、逆に言うと、そういう時にこそ自分が積んできた命のクセがでてくるタイミングでもありますね。


「これから発言する」、「これから行動する」、そういう「未来のこと」に対しても、その自分の命のクセに引っぱられてしまうということ。当の本人がこれに一番気がつかないものなのかもしれません。


そして恐ろしいことに、このクセはものすごく強い。

良くも悪くも自分の命が蓄えたものーつまり業のパワーというものは、磁石のように今の自分をも吸い寄せ、次の行動さえも制限を加えてきます。

だから相変わらず同じようなグチが出たり、同じような言い訳、そして同じような事で涙するのかもしれません。苦しみを取ろうとしても、自分からは逃げることができないからです。


自分で蓄えていった業のエネルギーは、たとえ自分が死んでもそのエネルギーは持ち越していくと言われています。


まさしく、「きびしきなり三千羅列なり」ですね。


だからこそ、この今、自分から出せる一番強いパワー、広宣流布していきたいなという気持ちを自分の中から出していくことが鍵になるんだと思うのです。


その一念が自分のベースとなれば、これから「やること」「言うこと」「思うこと」も功徳善根となって、すべて自分にかえってくるというわけです。


自分の命のクセも、その一念がフィルターとなればすべて善のリズムで動く。


「きびしきなり三千羅列なり」。


この峻厳なる因果の理法というものも、自分に味方し、自分の未来に向かって働いてくれます。

これはかなりお得ですね。

みなさん、無事故で元気でいてくださいね。

素晴らしき人生を!




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